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『松ヶ根乱射事件』山下敦弘監督
 一応、若干ネタバレです、と書いておく。

 当然はげしいバイオレンス映画ではないか、と思って、見る。
 それらしい事件は起きる。
 いなかの都市。
 殺人を犯して逃げてきたと思われる男女。
 それに巻き込まれる双子の弟。
 閉ざされた関係の中でのぐずぐずの性愛。
 こちらには双子の兄で、警察官。
 閉塞感が溜まっていく。
 たぶん誰かが爆発するんだなあ、とどこかでわくわくしながら見る。
 警察官の兄は精神的に追い詰められていく。
 乱射事件なんだから、警察官の持っている拳銃が乱射されるのにちがいない。
 そして、乱射事件。
 警察官の兄が突然交番の外に出ると、拳銃を空や周囲(誰もいない)に向かってぶっ放す。
 そして、同僚の警官に「もう、だいじょうぶっすから」と言ってまた交番に戻る。
 以上。 
 このオチのためにこの映画が撮られたのだ、とやっと気づく。
 がっかりなんかしなかった。
 人生ってたぶんこんなものである。
 さしあたり、事件はこの程度が関の山に過ぎない。
 リアルすぎる。
 今ひとつすっきりしない気分をすかっとさせよう、と思ってみたつもりだったが、夢にまで出てくる閉塞感。
 すっきりはしないけど、納得はする映画。
 
松ヶ根乱射事件松ヶ根乱射事件
(2007/08/22)
新井浩文

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2008年06月08日 | Comment:0 | TrackBack:0 | | 映画 | Top↑ |
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