上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--年--月--日 | | | スポンサー広告 | Top↑ |

『さよなら、愛しい人』レイモンド・チャンドラー 村上春樹訳(ハヤカワ文庫)

大昔に清水俊二訳『さらば愛しき人よ』を読んだが、大鹿マロイという登場人物が大暴れをする活劇のような小説、というような記憶のみがあった。

まったく違った。

『砂の器』みたいな話である。

今回の訳では「へら鹿マロイ」とされるとんでもない大男は、実際にはこの小説ではほとんど出てこない。

強烈なキャラクターなので、作者としたらもっともっと使いたくなりそうなものだ。

それをしないのがプロの書き手である。

だからこそマロイは深く心に刻まれたのだ。

フィリップ・マーロウが麻薬を打たれて幻覚と戦う場面は、村上春樹の例えば『ねじまき鳥クロニクル』での井戸の場面を連想させる。

徹底的に叩きのめされて、そこから復活してくる描写は読者をも元気にさせる。

比喩や会話に加えて、そんなことも村上はチャンドラーから学んだのではないか。

さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
(2011/06/05)
レイモンド チャンドラー

商品詳細を見る
スポンサーサイト
2011年08月22日 | Comment:0 | | 未分類 | Top↑ |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。