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『諸子百家』湯浅邦弘(岩波新書)
 恥ずかしいことに諸子百家について基本的なことすらよく分かっていない。
『論語』は石川忠志の影響で読もうと準備だけしていたけれど、そのほかの人たちのことが分からない。
 どの思想がどのような関係にある、といった関係性もよく分からなかった。
 たぶん高校時代の倫理社会の科目でやったのかもしれないが、その頃はぼんやり他のことを考えていたし、西洋思想のことの方が重要に思えて聞き流してしまったのだろう。
 孔子、孟子、荘子、墨子、老子、韓非子、孫子。
 彼らがどのように後世に影響を与え、誰が誰の影響にあるか、ということがそれぞれの思想家ごとにコンパクトにわかりやすく書かれている。
 興味を持ったのは非戦のための戦いについて極めた墨子とクラウゼヴィッツにもつながる戦争論を押さえた孫子だが、それに限らずいずれの思想も優れて現代的である。
 というよりは人の考えること、悩むことは何千年も変わらないということか。
 いずれにせよ、まずは孔子。
諸子百家―儒家・墨家・道家・法家・兵家 (中公新書)諸子百家―儒家・墨家・道家・法家・兵家 (中公新書)
(2009/03)
湯浅 邦弘

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2009年07月25日 | | TrackBack:0 | | | Top↑ |
『神話の力』ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ 飛田茂雄訳(早川書房)
 大塚英志の本でキャンベルに言及されていたので、十年以上も前に買ったこの本を引っ張り出してきた。
 神話について勉強しようと思いその書名だけで買ったのだが、当時の私にはどうにも読めなかった。
 キャンベルの本としては最初に読むにはこの本がいいというのがネット上の大方の評価だったので、今なら読めるかと思ったが、やはりふつうの本を読むようには読めなかった。
 キャンベルにモイヤーズさんがインタビューするという体裁の本なのだが、二人ともが博識であるためなのか、話が飛んだり戻ったりで一貫した筋というものをたどるのは難しい。
 こういう本はぱらぱらとめくっていけばよく、気に入ったところや面白い文章の書かれたページにポストイットでも貼って読み飛ばしていけばよい、と開き直ってぺらぺらめくっていった。
 そもそも神話に対して一貫した何かを求めることが間違っていて、その意味ではこういうスタイルの本ができたのは当然なのかもしれない。
 語っていることは宗教的なものとよく似ていて、語り口は神父の説教に似ているからたぶん若い私は読めなかったのだと思う。
 しかしキャンベルは実は宗教に対して距離をとっていることがわかる。
 とにかくあまりにポストイットを貼りすぎて、どこが重要なのかよく分からなくなってしまった。
 キャンベルの他の本を読んでから読み返してみます。
神話の力神話の力
(1992/07)
ジョーゼフ キャンベルビル モイヤーズ

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2009年07月24日 | | TrackBack:0 | | | Top↑ |
『物語論で読む村上春樹と宮崎駿』大塚英志(角川ONEテーマ21)
 最近書店に行かずAmazonでばかり本を買っていたが、新しい本についてチェックしきれないので久しぶりに書店に出向いたら大塚英志のこの本が出ていたので買った。
 ジャパニメーションも村上春樹もよしもとばななも、それらが容易に世界化するのは、そこに構造しかないからだ、という柄谷の指摘は、労せずして海外に伝わりうるのは「構造」の部分でしかない、ということにもなる。「構造」以外のものが伝わらないわけではないが、それはとてつもなくやっかいなディスコミュニケーションを乗りこえていく必要がある。簡単に届いてしまうのは「構造」だけだ。だから世界に届く表現など、たいてい構造に特化した表現だ。実を言えば本書でのぼくの試みはこの柄谷の主張を村上春樹と宮崎駿に当てはめて少しだけ噛み砕いてみせるだけの話でしかない。(p13)
 大塚英志は村上春樹の小説がジョゼフ・キャンベルの『千の顔をもつ英雄』がネタ本である、という前提で論を進める。
『千の顔をもつ英雄』は『スター・ウオーズ』を作るに当たってジョージ・ルーカスがネタ本としているのだが、大塚は村上春樹もその影響にあったと考える。
 その『千の顔をもつ英雄』は神話の構造について書かれたものであり、英雄神話は古今東西において出立→イニシエーション→帰還といった構造を持っている。
『羊をめぐる冒険』を引き合いに出し、いかに『千の顔をもつ英雄』と一致しているかを大塚は鮮やかに説明していく。
 そのあと宮崎駿についてもその映画が同じような構造を持っていることを説明する(私は宮崎アニメをきちんと見ていないので正直よく分からないところがあってすっ飛ばして読んだが)。
 大塚は決して村上春樹や宮崎駿がキャンベル的な神話・物語構造を用いて小説や映画を作ったことを批判しているわけではない。
 物語、構造の強力な力が世界を覆うことに危惧を表明している。
 物語で現実は解決しないのに、物語のように現実を再構成して、そして理解し解決しようとしているのが9・11後のぼくが「再物語した」と呼ぶところの世界である。
 物語批判は物語の外にこそ向けられるべきであり、しかも物語ではない因果律によって世界を理解し、記述していくかについては本当はたくさんの思想や試みが書物として世界中に今もある。
 物語など所詮はただの消費財であるべきだ、とぼくがいいつづけるのはそれ故である。
 少なくとも「構造しかない」物語にこの国全体が「とてつもない日本」という空虚な意味を補填し、日本が世界に届いたと思い込むことだけはやめた方がいい。
 何も届いていないし、届けてしまってはいけないのである。
 9・11はアメリカ、ないしはブッシュという「物語メーカー」の暴走としてあり、そこに日本人は「欠損した私」を委ねてしまったことは忘れてはならない。(p243)
 ただ、正直言って私には物語ではない因果律によって世界を理解し記述する仕組みがよく分からないのである。世界を理解し記述するときには必ず物語は発動してしまうのではないか。こんなブログで何かを書こうとしてもどこかでオチをつけたくなる。これも卑小な物語の一つではないのだろうか。
 文学において物語を発動させない試みを思いつくことはできるけれど、それは私のようなレベルの読み手には決して楽しいものではなかった気がするのだ。
 それでもとりあえず物語について自覚的であり続け、物語ではない方法で記述する方法があるのか、考えてゆきたい。
物語論で読む村上春樹と宮崎駿  ――構造しかない日本 (角川oneテーマ21 A 102)物語論で読む村上春樹と宮崎駿 ――構造しかない日本 (角川oneテーマ21 A 102)
(2009/07/10)
大塚 英志

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2009年07月14日 | | TrackBack:0 | | | Top↑ |
『ミラーズ・クロッシング』コーエン兄弟制作
 禁酒法時代のある街のマフィアの抗争の映画。
 と言ってもそんなに重厚な映画ではない。
 二人のマフィアの親分の権力争いを戯画的に描いていて、その中で切れ者の主人公が渡り合いながら生きていくという話。
 主人公のトムは頭が切れるけれど、どこか行き当たりばったりでやっている部分もある。
 結果的にうまくは行っているけれど。
 だけど人生ってそんなもので、計画通りに行かないときにどのように振る舞ってその場を乗り切り次に繋げていくか、という繰り返しなんだろう、という感想を抱くことになる。
 それがコーエン兄弟っぽいリアルさだ。
 なにより彼らの他の映画同様、映像が美しい。
ミラーズ・クロッシング (スペシャル・エディション) [DVD]ミラーズ・クロッシング (スペシャル・エディション) [DVD]
(2007/08/25)
ガブリエル・バーン

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2009年07月13日 | | TrackBack:0 | | 映画 | Top↑ |
『ユング』アンソニー・ストー 河合隼雄訳(岩波現代文庫)
『ユング心理学入門』河合隼雄(岩波文庫)
『創造する無意識─ユングの文芸論』ユング(平凡社ライブラリー)
 しばらく本を読む気がせず、ぼんやり過ごしていた。
 書棚に、昔古本屋で買った『ユング』という本を見つけて読んでみようと思った。
 よく分からないけれど、流行的にはフロイトーラカンかな、と思って、ユングは最近読んでいなかった。だが、私が心理学に出会ったのは高校生のとき読んだ秋山さと子のユングについての講談社現代新書で、けっこうはまった。 今読もうと思ったのはたぶん『1Q84』のせいだ。
『1Q84』は確かにおもしろかったけれど、なんとなくしっくりこない。
 物語の力はすごいけれど。
 そのしっくり来ない部分をおそらくユングの原型とか神話とかといった角度で考えると、違った見え方がしてくるような気がする。
 心理学が文学を解読できるツールとは思わないが、ひとつには村上春樹と河合隼雄が対談していたなあと言うことを思い出したから少しユングをもう一度読んでみようという気になった。
『ユング』はさらっとユングの全貌を知るには最適かもしれない。全くなにも知らないとちょっとつらいが、ある程度ユングについて知識を持っている人にはその知識の整理に便利。
『ユング心理学入門』はユングのテクニカルタームの理解に有意義。『ユング』→『ユング心理学入門』の順で読み進めたのは結果的に正解だった。特に河合隼雄の語り口が読者のことを十二分に思いやったもので、このように文章を書けたらいいな、と思わせる。
『創造する無意識─ユングの文芸論』はちょっと難しい。しかし『超越機能』の章はかなりおもしろい。意識と無意識についてわかりやすく書かれている。自分の無意識がなんとなくひどく荒涼としているような気がしてならない。
 さらに『自我と無意識』(レグルス文庫)という本を読もうとしたが、挫折。
 いくら自分の無意識がジャンクでできていようと、それに向かい合った上で死ぬまでにもう少しまともに意識と無意識を統合していけないものか、考えてみようと思った。
 で、『1Q84』についてはよくわからない。今も。
ユング (岩波現代文庫)ユング (岩波現代文庫)
(2000/08)
A. ストー

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ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)ユング心理学入門―“心理療法”コレクション〈1〉 (岩波現代文庫)
(2009/05/15)
河合 隼雄

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創造する無意識―ユングの文芸論 (平凡社ライブラリー)創造する無意識―ユングの文芸論 (平凡社ライブラリー)
(1996/03)
カール・グスタフ ユング

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2009年07月13日 | | TrackBack:0 | | | Top↑ |
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ブロマガって何?
2009年07月05日 | | | 映画 | Top↑ |
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